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2017年7月の2件の記事

2017年7月10日 (月)

はじめての“ホンモノ”ふろく

 新世紀を迎えてから、早いものでもう15年以上が経ちました。子ども向けだけでなく、あらゆる世代に向けた雑誌に、布や金属、木材、プラスチックなどを使用した、市販品とほぼ同等の付録がつくことは今や当たり前になっています。
 21世紀の最初の年である2001年に、日本雑誌協会がまとめた雑誌作成における自主基準の大幅な改訂が行われ、付録の形状と材質に関する細かな規定が緩和されたことを以前に延べました。(ふろくの花園 23.新世紀のふろくの花園 (1)ホンモノがふろくに!? 参照)

 その年の夏ごろから、女性向けファッション誌ではアイテムの現物を付録にできるようになった強みを活かし、バンダナやポーチ、折りたたみ傘などを付け、これまで雑誌を読んでいなかった人々の注目も集めるようになります。特に「イタリア製ストッキング」を創刊号の目玉付録にした雑誌は大きな話題を呼び完売となったのです。
 そんな女性誌の“新世紀付録合戦”に世の中が沸き立つ中、“元祖”ふろく付き雑誌の一つである、少女向けの『なかよし』『りぼん』『ちゃお』は、新世紀ならではのふろくとして、まずどんなものを登場させたのでしょうか。
 今回は、規約改訂初年の2001年に付いた、各誌の「はじめての“ホンモノ”ふろく」を見ていきましょう。

 『なかよし』の“ホンモノ”ふろくの歴史は、当時の超人気アイドルグループとともに幕を開けました。
 開け閉めにファスナーを使用したビニール製のペンケースと、メンバーの一人が立体的なプラスチック製の人形になったキャラクターマスコットです。

 写真左:娘。物語 超お宝モーニング娘。 ペンケース(なかよし 2001年・平成13年9月号)
 写真右:モーニング娘。 キャラクターマスコットなかよしバージョン(なかよし 2001年・平成13年12月号)

 キャラクターマスコットは高さ5cm×幅3.5cm。星型のスタンドに載せて置きますが、市販のフィギュア同様パッケージに入っていて、このまま部屋に飾ることもできました。

 『りぼん』は、人気漫画のキャラクター満載のファッションアイテムを“特別ふろく”として登場させました。

 写真上左&下:特別とじこみふろく 蘭ちゃん 超〈スーパー〉ファッション・バンダナ(りぼん 2001年・平成13年10月号) ※バンダナは4つ折りにしています
 写真上右:特別ふろく りぼんアイドルカラフル缶バッジ・コレクション(りぼん 2001年・平成13年12月号)

 バンダナは綿100%の布製で、52cm×52cmのビッグサイズ! パッケージに「ふろく史上初」とバッチリ書かれている通り、すべてがスーパー新しいオシャレなふろくです。
 金属を使った缶バッジもこれまでになかった新しいふろく。人気漫画のキャラクターのバッジが豪華な5コセットになっていて、服やバッグなどいろんなところへかわいくつけられます。 

 『ちゃお』の目玉は、毎号連続のオリジナルアクセサリーでした。
 4月号から7月号までの「とくべつふろく プリコレ21〈ciao Pretty Collection 21〉」と名付けられた、少女向けのファッション、ヘアメイク、アクサセリー入門的なシリーズふろくの中に、ビーズのブレスレットとリング、プラスチック製で一辺5mmのキューブ型パーツがついたヘアゴム、ラメ入りの太めヘアゴム、自分でアクサセリーが作れるビーズキット、風水パワーが込められたリリアンで編んだブレスレットを次々と登場させます。

 写真上左:ビーズブレスレット&リング(ちゃお 2001年・平成13年4月号)
 写真上中:キューブつきエクステンション(ちゃお 2001年・平成13年5月号)
 写真上右:ラメ入りヘアゴム(ちゃお 2001年・平成13年6月号)
 写真下左:ビーズキット(ちゃお 2001年・平成13年6月号)
 写真下中:特別バージョン!! ラッキーブルーブレスレット(ちゃお 2001年・平成13年7月号)
 写真下右:特別ふろく 山田さんヘアアクサセリー(ちゃお 2001年・平成13年11月号)

 規約改訂が5月のため、これらを改訂後“はじめて”というのは、少しフライング気味になるのでしょうか。
 その後11月号に、人気漫画のキャラクターをプラスチック製の立体マスコットにして、それをつけたヘアアクセサリーが登場しましたが、もしかしたらこちらが本当の“はじめて”になるのかもしれません。

 2001年、こうして『なかよし』『りぼん』『ちゃお』にも“ホンモノ”ふろくの時代がやってきましたが、しばらくの間はこれまでどおりの紙製などのふろくが中心であり、“ホンモノ”ふろくは文字通り、まだまだ“とくべつ”なふろくでした。

 子どものころに夢見ていた未来の世界が、21世紀になったからといって突然目の前に現れたりはしないように、“ホンモノ”ふろくの登場が即少女向けふろくや雑誌の世界を変えたわけではありません。しかし、約15年という時間は確実に『なかよし』『りぼん』『ちゃお』のふろくや雑誌のあり方を変えていき、“ホンモノ”ふろくはもはや欠かせないものとなっているのです。
 そんな現在〈いま〉に改めて、“ホンモノ”ふろくのスタートを振り返ってみるのも良いのかなと思いました。

〈参考文献〉
『女性誌“付録合戦”』読売新聞 2002年4月7日朝刊

2017年7月30日 (日)

はじめての“ホンモノ”ふろく(追加)

 前回(はじめての“ホンモノ”ふろく 参照)、2001年に雑誌付録の形状と材質に関する細かな規定が緩和されてから、『なかよし』『りぼん』『ちゃお』各誌に初めて登場した市販品とほぼ同等の“ホンモノ”ふろくを紹介しましたが、その後の調査でもうひとつ見つかりました。

 写真:超“ご奉仕”お宝ふろく 東京ミュウミュウ いちごちゃんストラップ(なかよし 2001年・平成13年4月号)

 3月発売の4月号ふろくのため、『ちゃお』の「とくべつふろく プリコレ21〈ciao Pretty Collection 21〉」(2001年・平成13年4~7月号)のアクセサリー同様、5月の改訂後初めてというのは、少しフライング気味かもしれません。
 こちらは人気漫画キャラクターのプラスチック製立体マスコットが付いたストラップです。ダンボールと紙袋で梱包され、本誌とじ込みで届けられました。
 携帯ストラップにするのはもちろん、まだ携帯電話をなかなか持てなかった少女たちにも、キーホルダーにしたり、お財布やバッグにつけたりと使い道はたくさんあります。

 携帯電話が人々の生活の一部になったばかりだった当時、マスコットやアクサセリーがついた携帯ストラップは、東急ハンズやLOFTの1フロア半分ぐらいがストラップ売場だったり、一台の携帯電話に何本ものストラップをつけてジャラジャラぶらさげたり、企業ノベルティや観光みやげの定番で、“レアもの”を求めるコレクターもいたりと、大流行のアイテムだったのです。 

 自分の携帯電話を持って、かわいいストラップを付けることに憧れていた少女たちに、「まさか、ふろくに本物のストラップがつくなんて!」とサプライズとインパクトを与えたこのふろく。巻頭カラーの次号ふろくお知らせではなく、ふろくコーナーでの告知だった(このため前回見落としていました)ということは、規約改訂間際のこの時期、ギリギリで決まったモノだったのでしょうか。
 いろいろな意味で“お宝”といえるふろくですね。

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