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2016年9月の2件の記事

2016年9月25日 (日)

ふろくの花園 49.少女とふろくの歳時記 おじいちゃんおばあちゃんを大切に

 9月の第3月曜日は「敬老の日」。今年は9月19日です。長い間社会につくしてきたお年寄りを敬い長寿をお祝いする日で、様々な経験をしてきた“人生の大先輩”であるおじいちゃんとおばあちゃんに感謝の気持ちを伝えましょう。

 「敬老の日」はもともと9月15日でした。
 兵庫県野間谷村(現在の多可町)の村長が、1947年の9月15日に敬老会を開き「としよりの日」としたことがはじまりで、1966年に「敬老の日」として国民の祝日になりました。
 また、それ以前から9月15日は、聖徳太子が身寄りのないお年寄りや病人の世話をするための施設「悲田院」を、大阪の四天王寺に建てた日とも伝えられています。
 このように9月15日は、お年寄りにとって二重に意味のある日だったのです。しかし、祝日を特定の月曜日に移動させることで土日と合わせて3連休にするという「ハッピーマンデー」制度の導入により、2003年から「敬老の日」は9月の第3月曜日に移動することになりました。連休が増えるのはうれしいですが、日付が不定になることで祝日の本来の意味がわかりにくくなってしまうのには少し寂しさも感じます。

 そんな「敬老の日」にピッタリな、おじいちゃんとおばあちゃんへのプレゼントにもなるふろくが登場しました。

 「まゆみ! ご長寿お守&メガネふき(りぼん 1998年9月号)」は、人気漫画のキャラクターが描かれた不織布のような素材のかわいいメガネふきと、メッセージも書けるメガネふきケースのご長寿お守、プリクラが貼れる印籠お守の3点セットです。メガネふきはウラもオモテも使えて、時計や電話、アクサセリーの汚れをふくときにも使えるお役立ちグッズ。1998年のふろくのため、「9月15日は敬老の日」と書かれているところに時代を感じます。
 「お守りの中にメガネふきと印籠お守を入れ、おじいちゃん・おばあちゃんにプレゼントを!」や、「おじいちゃんやおばあちゃんにメッセージをかこう」、「メガネふきを入れてわたそう。長生きしてねのメッセージといっしょに…」など、「敬老の日」のプレゼントとして使うことを強力にプッシュしていたのですが、少女たちから寄せられた感想のおたよりを見てみると、「メガネをかけている私にとっては嬉しいもの。これでいつもメガネはピカピカです」「めがねふき なんだかやたらと役にたつ なんか自分で使ってるし」など、プレゼントよりも自分で使ってしまっていたようです。
 大好きなおじいちゃんやおばあちゃんにでも、あげちゃうのはもったいないくらい魅力的なふろくだったのでしょう。

 家族への尊敬や感謝の気持ちを伝える祝日は、他にも「母の日」(39.少女とふろくの歳時記 お母さん、ありがとう 参照)と「父の日」(41.少女とふろくの歳時記 お父さん、おつかれさま 参照)がありますが、アメリカから伝わったこの2つとは違い、「敬老の日」は日本生まれの長寿国ならではの祝日なのです。
 この日をきっかけに、自分の身内でなくても日々の生活の中でお年寄りを大切にして、手助けしようとする気持ちを忘れないようにしたいですね。

 ※行事・風習の由来については諸説あります

〈参考文献〉
『12か月の絵図鑑 季節を知る・遊ぶ・感じる』長谷川康男 監修 PHP研究所 2015年
『親子でたのしむ日本の行事』平凡社 2014年
『かこさとし こどもの行事 しぜんと生活 9月のまき』かこさとし 文・絵 小峰書店 2012年
『こども きせつのぎょうじ絵じてん 増補新装版』三省堂編修所 編 三省堂 2009年
『はじめて知る みんなの行事とくらし』学習研究社 2008年
『親子で学ぶ 季節行事とマナーの基本』クレア 編著 毎日コミュニケーションズ 2007年

2016年9月21日 (水)

ふろくの花園 48.少女とふろくの歳時記 十五夜にお月見

 9月も半ばになると、ようやく秋らしいさわやかな気候に変わりはじめ、夜は涼しい風に交じって虫の声が聞こえるようになりました。夜空に浮かぶお月さまも、澄んだ空気の中ハッキリと見えるようになってくると、そろそろ「十五夜」がやってきます。

 「十五夜」とは旧暦8月15日の夜のこと。現在の9月中旬~10月上旬にあたり、今年は9月15日です。1年でいちばん月が美しくみえる夜とされていて、お供えものをして月をながめる「お月見」の風習があります。7・8・9月を秋とする旧暦では8月15日が秋の真ん中になるため、「十五夜」に出る月は「中秋の名月」ともよばれています。

 中国では唐の時代から旧暦8月15日の夜に満月をながめる中秋節が行われていて、日本では奈良時代にその風習が伝わりました。平安時代の貴族たちは「月見の宴」を催し、水面にうつる月の美しさを和歌に詠んだり、音楽を演奏したり、お酒をたしなんだりして、華やかに月見を楽しんでいたそうです。
 江戸時代になると庶民の間にも月をながめる風習が広まりますが、「十五夜」が秋の農作物を収穫する時期にあたることから、とれたばかりの農作物を神様にお供えして豊かな実りを感謝する“収穫祭”としての意味合いも持つようになり、これが現在の「お月見」の始まりといわれています。

 和紙を使ったまぶしすぎる金ピカシール「おつきみ和風シール(ちゃお 1999年9月号)」と、持っているだけで神秘的な気持ちになれる和風シール「紳士同盟†〈クロス〉 お月見シール(りぼん 2006年9月号)」は、どちらも「お月見」シーンが描かれていて雰囲気を味わえるふろくです。

 「お月見」シーンといえば、まん丸の満月のほか、お供えもののススキと月見だんごが定番でしょう。
 秋の七草のひとつであるススキはお月さまを招く目印で、実る稲穂に見立てています。魔除けになるとされていて、お月見のあとに家の軒下につるす風習もあるとのこと。
 月見だんごは満月に見立てた真っ白いまん丸のおだんごを、三方と呼ばれる台の上に1年の月数である12個または「十五夜」にちなんだ15個供えますが、地域によってはあんを巻いたり、だんごの中央をくぼませています。
 また、ひと株でたくさんのイモが実るサトイモを子孫繁栄の縁起ものとして供えることもあり、中秋の名月は「芋名月」とも呼ばれています。

 昔の人々にとって月とは、夜の明かりとなるだけでなく、月日や時間の経過を知る目安でもあったのです。月の満ち欠けをもとに1か月を決め、日によって少しずつ形を変えていく月を見ておおまかな日付を知り、農作業や行事の時期を決めていました。
 そして、平安時代の貴族たちは変わっていく月の形や出る時間などにちなんだ様々な呼び名を付けます。
 新月を「初月〈はつづき〉」、三日月を「眉月〈まゆづき〉」、上弦・下弦の月を「弓張月〈ゆみはりづき〉」、満月を「望月〈もちづき〉」と呼んだほか、16日目の月を「十六夜月〈いざよいづき〉←満月より遅い時刻に出て月がいざよう(ためらう)」、17日目の月を「立待月〈たちまちづき〉←さらに出るのが遅くなる月を今か今かと立って待つ」、18日目の月を「居待月〈いまちづき〉←出るのをゆっくり座って待つ」、19日目の月を「臥待月〈ふしまちづき〉←出るころにはすでに寝床に入っている」、20日目の月を「更待月〈ふけまちづき〉←夜が更けるころに出る」とも名付けました。月を表すこれらの美しく詩的な呼び名は和歌などにも詠まれています。

 そんな人々の生活に密着した、月の満ち欠けを取り入れた占いのふろくも登場しています。

 「アリスちゃん お月さま・くるくる占い盤(ちゃお 1994年9月号)」と「シュガシュガルーン ムーンゲート占い(なかよし 2004年9月号)」は、どちらも円盤を回すタイプの占いです。内側と外側の円盤に描かれているマークを好きな位置もしくは日付の数だけ回して合わせ、占い盤を裏返すと満月や三日月、半月などの形にくり抜かれたいくつかの窓のうち、どこか一つが黄色のお月さまになります。出た月の形で1日の運勢を占うのですが、結果にはお月さまが出ない=新月もあります。どのお月さまが出るのかワクワクドキドキで、神秘的な月のパワーももらえちゃうそうな、なかなかロマンチックな占いふろくです。

 さて、「十五夜」の月といえば満月のイメージがあるかと思いますが、実は「十五夜」の夜は必ずしも満月になるとは限らないのです。実際、今年は「十五夜」が9月15日、満月は2日後の9月17日でした。
 それでも秋の夜長に、満月だけではなくいろいろな形の月で、その呼び名とともに「お月見」を楽しむのもまた風流かもしれませんね。

 ※行事・風習の由来については諸説あります

〈参考文献〉
『12か月の絵図鑑 季節を知る・遊ぶ・感じる』長谷川康男 監修 PHP研究所 2015年
『親子でたのしむ日本の行事』平凡社 2014年
『かこさとし こどもの行事 しぜんと生活 9月のまき』かこさとし 文・絵 小峰書店 2012年
『ポプラディア情報館 年中行事』新谷尚紀 監修 ポプラ社 2009年
『こども きせつのぎょうじ絵じてん 増補新装版』三省堂編修所 編 三省堂 2009年
『はじめて知る みんなの行事とくらし』学習研究社 2008年
『親子で学ぶ 季節行事とマナーの基本』クレア 編著 毎日コミュニケーションズ 2007年

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