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2016年7月の1件の記事

2016年7月28日 (木)

ふろくの花園 44.少女とふろくの歳時記 七夕☆星に願いを

 7月7日は七夕〈たなばた〉です。願いごとを書いた短冊を笹につるして、「織姫」と「彦星」にお願いしましょう。

 毎年この時期になると、駅やデパートなど街の様々な場所に笹と短冊が置かれるようになり、願かけイベントとしてもすっかり定着している七夕ですが、元々は中国に古くから伝わる伝説と風習、日本古来の信仰とが合わさってできた行事といわれています。

 中国の伝説とは、天の川の両岸に引き離された「織姫(織女星・こと座のベガ)」と「彦星(牽牛星・わし座のアルタイル)」が、年に一度だけ7月7日の夜に天の川を渡って逢うことができるというおなじみのお話。この2つの星が逢えるよう、雨が降らないことを祈る「星祭り」が行われました。
 そして中国ではもうひとつ「乞巧奠〈きっこうでん〉」という、果物を星に供え7本の針に5色(赤・青・黄・白・黒)の糸を通して裁縫や手芸の上達を願う風習があり、機織りが上手な織姫にあやかれるよう7月7日の夕方に行うことから“七夕〈しちせき〉”と呼ばれていました。
 日本でも、7月7日ごろに水辺に作った棚の上で乙女が機を織りながら神様を迎える「棚機津女〈たなばたつめ〉」という信仰があり、これが奈良時代に日本に伝わった「織姫・彦星伝説」「星祭り」「乞巧奠〈きっこうでん〉」と結びつきます。
 神様に美しい衣を捧げるために水辺で機織りをする乙女が天の川の岸で機を織る織姫の伝説と重なることから、“七夕〈しちせき〉”は“七夕〈たなばた〉”と呼ばれるようになったのです。
 庭に祭壇を作って海の幸と山の幸を並べ、木の葉に和歌を書いて竹竿につるして詩歌や音楽、裁縫などの技芸の上達を願うという行事が宮中や貴族の間で行われていました。
 江戸時代になると、徳川幕府が七夕などの五節句に特定の行事などを行うよう定めたことで武士の間にも広まり、さらに寺子屋が増えてくる寛永年間には習字や習いごとの上達を願う行事として庶民の間にも広まりました。現在とほぼ同じように、乞巧奠〈きっこうでん〉の糸と同じ5色(赤・青・黄・白・黒)の短冊や飾りを笹竹につるして、織姫と彦星の2つの星に願っていたそうです。

 『なかよし』『りぼん』『ちゃお』『ひとみ』の七夕にちなんだふろくは、昭和30~40年ごろに「世界名作えばなし たなばたものがたり(りぼん 1956年7月号)」「七夕レターセット(ひとみ 1959年7月号)」「たなばた・バッグ(なかよし 1961年7月号)」「たなばたさまのかざりハンカチ(なかよし 1965年7月号)」などがありましたがその後は一度姿を消し、平成を迎えるころに再度登場、本格的に7月号の定番となりました。

 まずは七夕に欠かせない、笹につるす短冊と飾りです。現在のような笹飾りは江戸時代の末に始まりました。笹飾りは古くから田の虫避けなどの農事儀式として用いられ、虫封じの呪文を書いた短冊を下げたものが七夕に流用されたそうです。
 少女たちの願いごとを預かる短冊は、「メロディ 七夕かざりセット(りぼん 1988年7月号)」「ミントちゃん たなばたおねがいたんざく(ちゃお 1993年7月号)」など、人気漫画のキャラクターが描かれていて緑色の笹をかわいくカラフルに飾ります。
 暗い所が星が光るクリア素材の「怪盗セイント・テール 七夕おねがいたんざく(なかよし 1995年7月号)」や「りぼんギャグキャラ 七夕短冊メモ(りぼん 2007年7月号)」のように、笹につるすだけでなく、しおりやマスコット、メモとしても使えるお役立ちデザインのものも。
 願いごとを上からシールで隠せる「翠ちゃん ひみつのおねがいたんざく&キラキラシール(りぼん 1994年7月号)」や、星型パーツと折り返しで願いごとを隠せる「みい子ちゃん たなばた・たんざくセット(ちゃお 1995年7月号)」、ウラ面に願いごとを書いてピッタリ貼り合わせる「デリシャス! 七夕ピッタン短冊(なかよし 1998年7月号)」、立体的な星飾りの内側に願いごとを書く「わんころべえ お願いスターたんざく(なかよし 2003年7月号)」などは、他の人に見られたくないヒミツの願いごとにもバッチリ対応のうれしいふろくです。
 「電脳少女★Mink 夕涼み七夕セット(なかよし 2001年7月号)」には短冊のほかに、願いごとを書いた短冊を明るく照らす意味があるとされる、七夕ならではのちょうちん飾りもついています。
 「くるみちゃん ぴかぴかモビール(りぼん 1997年7月号)」は部屋を暗くすると星が光って見えるモビール。ミニ短冊に願いごとを書いてつるすと、ゆらゆらとゆれてとっても楽しい七夕飾りになります。

 次は七夕モチーフのグッズです。
 「のえる&まりあ 七夕ボックス(りぼん 1999年7月号)」と「ママコレ スペーススター☆トレー(なかよし 2006年7月号)」は、織姫と彦星のイラストがついたかわいい星型の小物入れ。
 願いごととメッセージがついた楽しいシール「七夕おねがいシール(りぼん 2000年7月号)」と人気漫画が大集合の「りぼんキラキラ七夕シール(りぼん 2007年7月号)」は、キラキラのシルバーシール。
 お部屋に飾ったり、ノートやお手紙に貼ったり、使うたびに七夕気分が盛り上がりそうですね。

 年に一度しか逢えない織姫と彦星のロマンチックな伝説から、7月7日は恋人たちだけでなく恋する少女たちにとっても特別な日になっているようです。仕事をしないで2人で遊んでばかりいたから引き離されたんだよという野暮なことはこの際置いといて、7月号のふろくには七夕にちなんだ恋愛相性占いも登場しています。

 「楓ちゃん 織姫彦星水出し相性占い(りぼん 1992年7月号)」は、流れ星の尾に水をつけあって2人で相性を占います。
 「愛良ちゃん お星様ピカピカ占い(りぼん 1993年7月号)」は、星のカードを箱の中に入れて中をのぞき、光っているお星様の数でカレとの相性を占う、「光る!蛍占い」(43.少女とふろくの歳時記 ホタル狩り  参照)と同じ原理の占いです。
 「弥也ちゃん プラネタリウム占い(りぼん 1994年7月号)」は、織姫と彦星のサイコロをふり、出た目によって星空の中のそれぞれのダイヤルを回してカレとの相性を占います。
 「すてきにディッシュアップ! ロマンティック七夕うらない(なかよし 1997年7月号)」は、流れ星を水で濡らして出た色で、その日のカレとの相性がわかります。
 「駒由&健 天の川キスキス占い(りぼん 1999年7月号)」は、織姫と彦星のコマを進めていき、2人が出会った天の川の星の色でカレとの相性がバッチリわかります。どちらが先に天の川に着くかというゲームでも遊べます。
 「うるきゅー パラパラ七夕占い(なかよし 2000年7月号)」は、チャート式の占いで恋愛タイプをズバリ診断。「七夕の夜、コップの水に星を映しながら飲みほすとカレの気持ちがわかる」や「天の川をみながら呪文を唱えると星の引力で彼と急接近できる」などのラブ運アップ七夕おまじないもついてます。
 「聖ドラゴンガールみらくる 杏&蓮 銀はがし七夕★占い(りぼん 2004年7月号)」は、織姫と彦星それぞれのコーナーで星の銀はがしをして、出た色の組み合わせで七夕の天気になぞらえた、その日のラブ運が占えます。彦星のコーナーで銀はがしをするときに、カレのことを思いながら行うことがポイントだそうです。

 「りぼんキラキラ七夕シール(りぼん 2007年7月号)」「りぼんギャグキャラ 七夕短冊メモ(りぼん 2007年7月号)」以降、七夕ふろくはまた姿が見られなくなっていますが、七夕は願かけイベントだとしても、少女たちの生活に溶け込んでいるようですね。

 今年の七夕も、職場に置かれた笹飾りに子どもたちがたくさんの短冊を書いてつるしてくれました。
 みんなの願いごとが織姫と彦星に届きますように。

 ※行事・風習の由来については諸説あります

〈参考文献〉
『12か月の絵図鑑 季節を知る・遊ぶ・感じる』長谷川康男 監修 PHP研究所 2015年
『かこさとし こどもの行事 しぜんと生活 7月のまき』かこさとし 文・絵 小峰書店 2012年
『ポプラディア情報館 年中行事』新谷尚紀 監修 ポプラ社 2009年
『こども きせつのぎょうじ絵じてん 増補新装版』三省堂編修所 編 三省堂 2009年
『はじめて知る みんなの行事とくらし』学習研究社 2008年
『まるごとわかる365日ものしり百科 7月』谷川健一 監修 日本図書センター 2005年

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